セルビアのパビリオンもまだまだ作業中

内装工事で足の踏み場もない

 リングを抜けて内側に入るとすぐに、「カーン、カーン」と大きな音が聞こえてきた。工事車両が何台も止まっていたのはポルトガルのパビリオン。直径が10センチほどもありそうな太い白いロープが大量に吊り下がった外観が目を引く。作業員が外装、内装にあわただしく動き回っている。

「このロープは、海と波を表現していて、一本一本長さが違うんです。ポルトガル側のイメージと日本語の図面や指示書が微妙に異なり、手直しもあったみたいで、予定の工期より結構遅れています。見ての通り外装もまだ完成とまではいかない。仕方ないので、同時に内装もやって、入れられる展示品から搬入している。ポルトガル側は『計画通りに完成させる』とすごい熱意ですからね」(現場のスタッフ)

 間に合うんですかとスタッフに聞くと、
「神様に祈るだけです」
 とのことだった。

 曲線美を描く木造の屋根と、中国の古い漢字が書かれた木簡のような柱で、巻物を広げた形を表しているのが中国のパビリオン。ここにも工事車両が何台も止まり、塀などに使用されるブロックが山積みされていた。

「外観は見ての通り、ほぼ完成かな。ただ細かなところはまだ。中は内装工事で足の踏み場もない状態です。周囲に竹を植えているので、傷つけないように作業をしなきゃいけないし、展示品も大きく、貴重なものが多数あるというので気を使います。すごく立派ですが、その分、時間もかかっています」(現場の作業員)

神戸牛すき焼きえきそば3500円(税込3850円)などのメニューが並ぶ

「神戸牛えきそば」は3850円

 食い倒れの大阪だけに、グルメも充実。65軒ある飲食店やフードコートでも工事や準備が進んでいた。会場内のグルメの値段についてはSNSで「高すぎる」と話題になったが、実際にJR姫路駅の「えきそば」で有名な業者が出店した店のメニューを見ると、「究極の神戸牛すき焼きえきそば」や「究極の神戸牛すき焼きめし」がいずれも3850円(税込み)と一般的な駅そば感覚からすれば、かなり高い。

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