鈴木涼美さん
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 作家・鈴木涼美さんの連載「涼美ネエサンの(特に役に立たない)オンナのお悩み道場」。本日は特別に、悩めるオトコにお越しいただきました。

【写真】タトゥーがセクシーな小麦色の肌…39歳の鈴木さん

Q. 【vol.38】童貞で、結婚できるか不安なワタシ(40代男性/ハンドルネーム「ブレンドコーヒーが好き」)

 現在、独身&未婚の男性です。今まで、何人かの女性とお付き合いをしてきましたが、いまだに“童貞”です。コロナ禍前にあった高校時代の同窓会でも散々に同級生にバカにされて、結局二次会の途中でそそくさと帰宅しました。今でも女性には普通に興味がありますし、セックスもしたいです。こんな私でも結婚できるでしょうか?

A. その女の隣にいる自分を想像する

 セックスがしたいというのと結婚がしたいというのはまったく別個の欲望だと思うので、まずは自分が最もしたいことを整理して考えてみるのがいいかもしれません。結婚が最終目標で、そのために普通の恋愛的なお付き合いとそれに付随するセックスを経験してみたいのか、セックスし放題の相手が欲しいから結婚したいのか。女性の肉体になんとなく興味があって近づいてみたいだけなのか。精神的に深いつながりを求めているのか。自分の孤独を埋めたいのか。

 一番したいと思うことがたとえばセックスなのだとしたら、倫理的に善か悪かは別として日本にはギリギリ合法的に性的な冒険を楽しめる場所やサービスがありますから、さっさとしてみたらいいのです。運命的な相手と愛のある非の打ちどころのないセックスを、という理想があるかもしれませんが、自分が運命的と思った相手が自分のことを運命的と思っているかどうかなんて誰にもわからないし、愛のあるセックスと勝手に思っていたけれども相手はただの暇つぶしだったり金目当てだったりすることはままあります。

 だったらさっさと行為そのものだけでも経験してみて、これをもっといろいろな、自分の好きな人としてみたいと思うか、別に大したことないと思うか、試してみるのがいい気がします。

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