音楽家・小袋成彬がロンドン暮らしで気づいた“さいたま”の可能性

　永住権があっても投票はできないし、日本のパスポートを捨てて、イギリス国民になりたいかと言えば「どうなんだろうな？」と思ってしまうので。ただ、向こうで生活しているのは事実だし、友達、パートナーもいますからね。デュアルパスポート（二重国籍者が所持する日本と外国のパスポート）が持てればいいんだけど、日本はそうじゃないので。

――そんななか、3月から4月にかけて全国ライブツアー「Nariaki Obukuro Japan Tour 2025 "Zatto"」が行われます。

　久々に人前で歌いたくなりました。アルバムの曲を歌って自分がどういう気持ちになるのかも楽しみだし、お客さんがどう受け止めるのかも楽しみで。成長した姿を見せたいですね。

（取材・文／森 朋之）

小袋成彬（おぶくろ・なりあき）／1991年4月30日生まれ。埼玉県さいたま市出身のミュージシャン、音楽プロデューサー。立教大学経営学部を卒業後、音楽レコード会社「TOKA」を創業。国内外の様々なアーティストの楽曲プロデュースを行う傍ら、自らもアーティストとして2018年にシングル「Lonely One（ feat. 宇多田ヒカル）」でメジャーデビュー。2025年1月に4作目のアルバム「Zatto」を発表し、全国5カ所を回るツアーを行なう。2025年2月27日に初エッセイ集『消息』（新潮社）を発売した。