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フジ面接では「受かったら入社しますか?」
「一応メガネをかけたり、マスクをしたりと軽い変装的なことはしていったんですが、一緒に受けている人たちにはまったく気づかれませんでした。面接を待っているときに他の志望者に『何かスポーツやられてたんですか』と聞かれて『フィギュアスケートです』って答えたら、『へえ〜! それっぽいですね!』って言われてほっとしました(笑)。面接では『受かったら本当に入社しますか?』ということをかなり何度も聞かれました。『解説にも呼ばれるかもしれないし、タレントだってできるじゃないですか』と。私としては大学院卒業のタイミングで絶対に競技をやめようと思っていたので、それを繰り返し伝えました。ドラマでも、おなかいっぱい見るよりも『もうちょっとこの先まで見ていたかった』という、視聴者の方が想像をかき立てられるようなところで終わるドラマがいいドラマだと個人的に思っていて、そういう作りのほうが多いですよね。『私もそういうところでやめたいと思っています』とドラマに例えて答えたりしていました」
大学院2年の4月には内定も出て、最後のシーズンはバンクーバーオリンピックを目指す。一方で修士論文に取り組むという、相変わらず多忙な生活を送った。最後の全日本選手権では2位以上に入らないとオリンピックの代表になれない。ショートプログラムでは2位で発進したものの、総合では2位の鈴木明子にわずか0.17点及ばず3位となり、オリンピックの道が絶たれた。
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「3位って出た瞬間に、頭が真っ白になっちゃって。その瞬間、もう何をどうすればいいのかわかりませんでした。でも佐藤先生が『あなたが頑張ったのはこの結果として表れているんだから、堂々と表彰台に上がってください』と言ってくださって、表彰式に送り出されました。本当にその記憶しかないですね」
(藤井みさ)
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