24年4月、50歳を超えてギネス世界記録に認定された葛西選手

――普段からイメージトレーニングもしていらっしゃると聞きました

 だいたい朝起きた時か夜寝る時に瞑想というか。それとランニングしてる時に成功することを思い描くっていうのが。ランニングは毎日しています。走りながら、自分の人生設計の中で成功するイメージを描いたりすることもあれば、大好きなゴルフで良いスコアを出すぞ、出せるぞと考えたり、いい車買うぞ、そのためにはどうしたらいいのかな、と考えることも。一種のメンタルトレーニングだと思ってやっています。

長野の悔しさは今も

――1998年の長野五輪では、足のねんざの影響もあり、団体戦のメンバーから外されて他の4人のメンバーが金メダリストになりました。あの時の悔しさはやはり忘れられないものでしょうか

 今でも長野に行くと展示などで当時の金メダルメンバーの軌跡などを目にすることがありますが、いまだに悔しい思いがこみ上げてきます。あの悔しさがあったからこそ続けられたというのもあります。当時の団体メンバーの原田(雅彦/全日本スキー連盟会長)さんとはそんな話はしますし、今でも僕のことを全力で応援してくれます。「おやじの星だ! 頑張れ!」って。

――次は葛西さんの金メダルが見たいと思っている人が多いと思います

「後輩たちと金メダルを取りたい」という気持ちが強くあります。今の自分の力だけでは金メダルに届くかわかりませんが、なんとか団体のメンバーに入って後輩たちの力を借りれば取れるんじゃないかな、と。そんな“ちゃっかり金メダル”を狙っています!(笑) 。まずは、ミラノ五輪のメンバーに選ばれるよう、頑張ります。

(聞き手/AERA dot.編集部・大崎百紀)

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