「こうなれたら最高」という最終到達点の状態から逆算して、少しずつ目標を刻んで実現可能なレベルまでたぐり寄せます。理想とするプロポーションの服を買っておいて、その服に合わせて少しずつシェイプアップしていくようなイメージですね。
ただ漠然と努力するよりも、理想とする目標が目の前にあったほうが、人間は頑張れるものです。
営業成績1位になる!
目標は定量的に測れるものを
目標の数は最大5つくらいあってもかまいません。それ以上になると、やるべきことが多すぎてどれも中途半端になってしまうし、少なすぎても成長機会を逃してしまいます。
また、長期的になり過ぎても良くありません。10年も先にしてしまうと、自分の努力とは関係のない外的条件(結婚や会社の倒産など)によって環境が左右されてしまい、効果測定しづらいからです。
また、目標はできるだけ定量的に測れるものにしましょう。「営業を頑張る!」とか「営業成績で上を目指す!」といった曖昧なものではなく、「新規案件を100件取って営業成績1位になる!」など、数字で示せるものがベストです。
もしどうしても数字で表現ができない場合、または数字で表すことが適切でないと感じる場合は、成功のイメージを写実的に描くようにします。「人事のことで困ったら、『まずマサさんに相談したい』と誰もが思う存在になる」といった具合です。
そして、できるだけ今の仕事に関連のある目標にすることが大切です。たとえば、営業パーソンなら、その延長線上にある目標にします。もしまったく違う職種に転職したいと考えているのであれば、転職前・転職後と切り分けるのではなく、今の仕事の延長線上にその転職があると考えてみてください。
どんな仕事をするにしても、今の仕事からも学べることはたくさんあるはずです。マネジメントの方法や、人とのかかわり方などは、どんな仕事にも共通するスキルです。ですから、成長のヒントやきっかけは、今日・明日の仕事の中にあると意識してください。
私はよく、一見面倒な仕事でも「これで職務経歴書の『お品書き』が増えた」と考えるようにしていました。そうすれば、「こんなつまらない仕事、何の役に立つのだろうと?」と不貞腐れることがなくなり、日々の仕事に対するモチベーションも格段と上がるからです。
(安田雅彦:株式会社We Are The People代表取締役・株式会社フライヤー社外取締役・ソーシャル経済メディア「NewsPicks」プロピッカー)
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