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業種でいうとどれが「調子悪い」のかを知りたく、東証33業種のセクター別でも年間騰落率を出してもらった。ワースト3は陸運、空運、鉄鋼だった。
「年間で下落となったのは陸運、空運、鉄鋼、ゴム、紙パルプの5業種だけでした。陸運、空運は燃料費や人件費の上昇を価格に乗せきれておらず、収益率が低下しています。鉄鋼、ゴム、紙パは景気敏感株でもあり、中国の経済見通し悪化の影響もありそう。なおベスト3は保険、非鉄金属、銀行でした」
トランプリスク避ける
次は25年に注目したいランキング=ベスト30銘柄の表。
「内需、増益をキーワードとしました。米トランプ政権がどう動くか不透明で、為替もどちらに転ぶか読みづらい。25年は海外売上高比率の高くない、国内で稼ぐ企業で手堅い投資をするのもいいと思います。プライム市場で時価総額1千億円以上等の足切り条件(その他詳細条件は表の脚注参照)も付け加え、来期の経常増益率(市場予想)が高い順に並べました」
1位はラクス。俳優・滝藤賢一さんとお笑いタレント・横澤夏子さんのコミカルなテレビCMを見た人は多いのでは。「楽楽精算」など企業内システムサービスが好調なDX(直訳でデジタル変革)関連株だ。
「ラクス以外で国内需要を取り込むDX関連は、9位のオービックビジネスコンサルタント。『奉行シリーズ』が有名です。10位の大塚商会は企業システム以外にオフィス通販の『たのめーる』も浸透しています」
2位のJMDCは医療統計データサービスが主軸で、メイン顧客は製薬会社、保険会社、病院など。大株主はオムロンだ。
3位のプレミアグループは中古車クレジット事業。
「新車市場は不安定で値段も高い。そこで中古車需要が増え、中古車自体の価格も上昇。中古車クレジット事業で稼ぐプレミアグループには追い風です。14位のIDOMも『中古車のガリバー』でおなじみですね」
ランキング上位30銘柄の中で、みんな大好き高配当株(利回り3%以上)は7銘柄。セイノーHD4.33%、丸井グループ4.22%が特に高い。(経済ジャーナリスト・向井翔太、編集部・中島晶子)
※AERA 2025年2月10日号
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