「だけど朱音は自分の料理へのこだわりなど、その強さをすぐに表に出して貫こうとしてしまって、九條ともなかなか分かり合えない。私はそこはあまり表に出さないほうだと思うので、そこはちょっと違いますが、朱音の強さには憧れる部分はあります。そして、朱音は九條のことを『おっさん』と呼んだり、感情を乗せて叫んだり大きな声を出したりすることもけっこうあるのですが、普段の私はあまり大きな声を出さないんです。『“ゆいゆい”って大きい声出せないでしょ?』と言われたり(笑)。だけど朱音を演じるなかで、九條を助けるシーンなどで、自分がこういった感情になれるんだ、こんな大きな声出せるんだという新しい発見をすることもできました」
AKB48のメンバーとして、個人として、それぞれの魅力を追求していきたいと語る。
「アイドルとしての私の活動を応援してくれる人に勇気や笑顔を届けることはこれからも続けていきたいですが、こういったお芝居のお仕事のときにはいい意味でアイドルとしての自分を捨てて、違う自分を、新しい引き出しをどんどん見つけて出せていけたらいいなと思っています」
AKB48は、長年所属したキングレコードからユニバーサルミュージックに移籍するという大きな転機を迎えたばかりだ。
「私が所属していた“チーム8”も活動休止となるなど寂しいこともありますが、それ以上に新しい環境での楽しさ、うれしさ、みんなでプラスにできるようにしていけたらなと思います」
今回の作品の経験を経て、ますます女優という仕事の魅力に興味がわいたという。
「お芝居では、その現場現場で、新しい学び、吸収できることが必ずある気がしているので、もっともっといろいろな作品に出たいですね」
高岩らの華麗なアクションを間近で見て、ますますアクションにも興味がわいているそうだ。
「かっこいいアクションができる女優さんっていうのも素敵ですね。演じるなら……やっぱり悪役よりも、ヒーロー・ヒロインがやりたいです!(笑)」
そのときのスーツアクターを、高岩さんがやるとしたら……?
「光栄です!(笑)」
変身後のサイズ感、だいぶ違いそうだが……
(本誌・太田サトル)
※週刊朝日オンライン限定記事