若い時の「労」—チャレンジ精神

 若い時には体を「労(ロウ)」することが大切です。チャレンジ精神を持って、ちょっと自分には無理と思えるようなことに挑戦する。

 わたし体が弱いから……とか、想定外の事態に備えてエネルギーを温存しておかないといけない……と言って、体を甘やかさないほうがいいのです。それは、態のいい、楽をしたい自分への言い訳です。「限界への挑戦」「ちょっときついこと」を目指してほしいです。

 若い時はミトコンドリアが強く、返済能力(DNA損傷を修復しエピゲノム変化を是正する力)が高いので、「労(ロウ)」が可能です。元の状態に戻る力が十分に備わっているし、また返済期間も長いので、思い切った「投資」をしてください。そうすれば、病気をはねのける、病気になりにくい体を作ることができます。

 1番目の老化の節目の年齢より前に実践し始めることで、1番目、さらには2番目の節目も低くすることができるようになると思います。

 流行(はや)りの新NISAは若いうちからしっかり始めて、短期的な売買での損益を目指すのではなく定期的に長期にわたって運用するほうが、利子がほとんどない銀行にお金(自分の心身能力、生きるエネルギー)を寝かせておくより、はるかにお得に老後生活の資金を確保でき、不安をなくすことができるとされているのと同じです(もちろん、言うまでもないことなのですが、わたしが新NISAをお勧めしているわけではありません。お金の投資についての判断はご自身の責任で慎重に行ってください)。

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ぜひやってほしい行動①