米ツアーに参戦する竹田麗央
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 2025年の米女子ツアーは、日本人ファンにとって例年以上に大きな期待がかかるシーズンとなる。というのも渋野日向子、畑岡奈紗、古江彩佳などの常駐組に加えて、国内女子ツアーから山下美夢有、竹田麗央らが新たに出場権を獲得。過去最多となる総勢13名の日本人プロが参戦することになった。今回は、米ツアーの一大勢力となった日本勢の活躍を占う。

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 まずは常駐組から。稲見萌寧は国内ツアー復帰となるが、渋野、畑岡、古江の他、西郷真央、笹生優花、西村優菜、勝みなみは昨季の年間ポイントレース(レース・トゥ・ザCME)で80位以内に入りシード権を確保。これには漏れたものの最終予選会を突破した吉田優利を含め、8名が今季もアメリカでトップを目指すことになっている。

 今季の渋野は、キャリアで大きな転機となるシーズンになりそうだ。2019年の全英女子オープン優勝でスターダムを駆け上がり、2022年から米ツアーに本格参戦。その後は思うように結果が出ず苦しいプレーが続くこともあった。しかし昨季は、全米女子オープンで2位になると、全米女子プロでも7位とトップ10入り。今季は6年ぶりの海外メジャー制覇を視野に入れた年となる。

 大きく変わるのは、クラブ契約だ。これまでPINGとクラブ契約していた渋野だが、1月25日に行われたサポートを受けている日本航空のイベントで、フリーになったことを告白。現在、使用クラブを調整中と語った他、イベントでもタイトリストやスリクソンのクラブを使う姿が見られた。これまでの慣れたギアを変えることは、プロゴルファーにとっては大きな決断だが、今季は新たな渋野の姿が見られそう。心機一転が吉と出るか、そうでないのか興味深い。

 畑岡にとっても2025年は大切なシーズンと言える。ここまでツアー6勝を記録しているが、この2年間は未勝利。昨季は年間ポイントレースで30位となったが、これまで積み上げてきたキャリアを考えると、やや物足りないシーズンとなった。

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畑岡奈紗は自身初、古江彩佳は2度目のメジャー制覇へ