課題はパッティング。これまで毎年のようにトップ10入りしていたパーオン時のパット数が、昨年は「1.79」で30位。グリーン上でのプレーが畑岡の成績を左右していることは間違いないだろう。畑岡といえば、全米女子プロと全米女子オープンの2位など全てのメジャーでトップ10入りしており、あと一歩のところでメジャー制覇を逃してきた。今季はパットの精度を復調させて、悲願のビッグタイトル獲得を目指して欲しい。
そしてもちろん古江にも大きな期待がかかる。2022年から渡米した古江は、ルーキーシーズンに1勝すると、昨年はアムンディ・エビアン選手権でメジャー優勝を達成。280万ドル(約4億4,000万円)以上を稼ぎ出し、ポイントランクでは6位になった。
飛距離は出ない古江だが、ショットの安定度とショートゲーム、パッティングの精度はツアートップクラス。平均ストロークも「69.988」として、日本人として初めてベアトロフィ賞を獲得するなど飛躍のシーズンとした。今季は大挙参戦する日本勢のトップという立場になるが、どんなプレーを見せてくれるのか今から楽しみだ。
一方、新たに米女子ツアーに挑戦するのが山下、岩井千怜、岩井明愛、馬場咲希、そしてTOTOジャパンクラシック優勝で出場権を獲得した竹田だ。
山下は2022年から2年連続で国内ツアーの年間女王に輝くと、昨季は全米女子プロを2位でフィニッシュ。パリ五輪では4位とメダル獲得を逃したが、12月の最終予選会で2位に6打差をつける圧倒ぶりで出場権を手にした。
周囲が次々に米ツアーに挑戦する中、国内に専念していたがいよいよ渡米。年々難易度が増す国内ツアーのコースセッティングの中でも、2022年の「69.9714」など3年連続で平均スコア60台を記録した。慣れない環境と転戦の厳しさはあるが、国内ツアーNo.1の安定感を誇るだけに、ルーキーシーズンからいきなりビッグタイトルが期待できそうだ。