メジャーで登板する前田健太(ドジャース時代)
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 先週に多く読まれた記事の「見逃し配信」です。ぜひ御覧ください(この記事は「AERA dot.」で2025年1月19日に配信した内容の再配信です。肩書や情報などは当時のまま)。

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 メジャーで正念場を迎えているのが、米国で9年目のシーズンを迎える36歳右腕の前田健太(タイガース)だ。ツインズから移籍1年目の昨年は3勝7敗、1ホールド、防御率6.09。先発ローテーションで結果を残せず、シーズン途中に救援に配置転換された。ポストシーズンは登録メンバー外に。2年契約最終年の今年は結果を求められる。

「タイガースの球団フロントは先発で再びチャンスを与えることを明言しています。昨年は救援に回って復調の兆しが見えましたが、直球の球速、球威をもう少し上げないと厳しい。今季の年俸は1000万ドルであることを考えると、投手3冠に輝いたスクーバルに続く先発の核として働いてほしい。昨年の春先のように痛打を浴びる不安定な投球が続くようだと、シーズン途中に40人のロースター枠から外れる可能性があります」(米国駐在のスポーツ紙記者)

 前田は広島で8年プレーし、最多勝2回、最優秀防御率3回、最多奪三振2回、沢村賞2回など輝かしい実績をもって渡米。2016年から4年間在籍したドジャースで2ケタ勝利を3度マークするなど先発で稼働したが、ツインズに移籍後の21年に右ひじを故障し、トミー・ジョン手術を受けた。リハビリに打ち込んだ22年は登板なし。23年は6勝8敗、防御率4.23で、オフにタイガースに移籍した。気になるのは、昨年112回1/3を投げて96奪三振と、メジャー移籍後初めて奪三振数がイニング数を下回ったことだ。多彩な変化球を操り、狙ったところに投げられる制球力が武器だが、直球で空振りが取れないようだと苦しい。

 前田は現役生活の最後に日本球界復帰の可能性を示唆している。来オフにその可能性が考えられるが、今年のシーズン途中に結果を出せずにロースターの40人枠から外れた場合はどうなるか。

「近年のパフォーマンスや年齢を考えると、メジャーで獲得に名乗りを挙げる球団があるとは考えづらい。筒香嘉智(DeNA)、秋山翔吾(広島)のようにシーズン途中でメジャー挑戦に区切りをつけて日本に復帰することも選択肢の一つになります。通算200勝まで残り35勝で大記録は達成可能な数字ですし、日本で投げるモチベーションは高いでしょう」(スポーツ紙デスク)

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日本球界復帰で争奪戦に参戦しそうな球団は…