ADHDに似た「お困りごと」がある人にも効く

 ここまでお読みになって、「ああ、私にもめんどうな家事がある」と心当たりのある人もいるでしょう。そうでなくても、

 といった人はいないでしょうか。

 ADHDでなくても誰にでも見られるこうした困りごとの解決に、ADHDのCBTの技法は非常に役立ちます。実際、私自身も日常生活での困りごとに対処するためにこの技法を使い始め、その効果を実感しました。特に、ADHDの人が直面する課題に対するCBTの具体的な対策が、誰にでも応用可能であることに気付きました。

 たとえば、ゴミ出しや書類作業、勉強計画の立て方など、さまざまな場面での先延ばしや動機付けの問題に対して、この技法を使うことで、誰もが日常生活をよりラクに過ごせるようになり、生活の質を向上させられると考えています。

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原因を細分化する!?