知事説明に合わせ改変
折田氏のSNS発信は途絶え、Facebookの過去投稿はすべて削除された。発端のnote投稿は残っているが、斎藤氏側の説明に合わせるように記述は大幅に削られ、何度も改変されている。
たとえば、斎藤氏がオフィスに現れたことからすべてが始まったとする「きっかけ」のくだり。10月から投開票日までの1カ月半を「種まき・育成・収穫」と3期に分け、ターゲットや配信内容を記したSNS運用フェーズの図。〈ドラマチックすぎる出来事でしたので、いつか映画化されないかな〉と逆転勝利に舞い上がる一文。これらは現在削除されている。
一方で、〈広報全般を任せていただいていた〉との記述や、最初のプレゼンで「#さいとう元知事がんばれ」のハッシュタグを提案したことは残っている。四つの公式アカウントを管理し、〈監修者として、運用戦略立案、アカウントの立ち上げ、プロフィール作成、コンテンツ企画、文章フォーマット設計、情報選定、校正・推敲フローの確立、ファクトチェック体制の強化、プライバシーへの配慮などを責任を持って行い〉と太字で強調している箇所もそのままだ。
このあたりは斎藤氏側の主張と対立するが、SNSを本業とする経営者として譲れないのかもしれない。問題は、これらが本当に折田氏の個人的なボランティア活動だったのかどうかだ。
本業のSNSが無償?
「斎藤さんの同級生が中心の勝手連的な選対だったので、全部は把握できてないんですが……」と陣営関係者の一人は言う。
「折田さんもSNS運用をしていたかもしれませんが、中心にいた印象はないです。選対メンバーや近い支援者がLINEグループに動画や写真を投げ、それをXのIDとパスワードを共有する何人かがアップしていたはず。
折田さんも時々、現場に来て街宣車の上で動画を撮っていましたが、回数はそれほど多くない。生配信をする人は別にいたし、私も車上で撮りましたから」