「OKAMOTO'Sみたいなバンドが国民的にならないと」
――アルバム「4EVER」の音楽性についても聞かせてください。シンプルなバンドサウンドからも“原点”を感じました。
オカモトショウ「サウンドについては、“体で作りたい”と思ってましたね。前作の『KNO WHERE』はコロナ禍で制作したこともあって、DAW(Digital Audio Workstation/パソコン上で音楽制作を行うためのソフトウエア)と自分たちの音をどう融合させるか?みたいなことをやっていたんだけど、その方法はやり切った感じがあって。今回のアルバムは実際に演奏してみて、“いいね”みたいな感じを大事にしていたし、その感覚を“体で作る”って呼んでるんですよ。ひたすらスタジオで新曲を演奏したし、結果的にシンプルなサウンドに立ち返ることになったのかなと」
――もともとプレイヤーとして優れているし、いちばん得意なやり方に立ち返ったのかも。
オカモトショウ「そうですね。あと、武道館をやった後くらいから“OKAMOTO’S、一丁上がりだね”という雰囲気になっていたのが気になっていて。“武道館をソールドアウトさせたバンド”としてリスペクトしてもらえるのはありがたいんだけど、自分たちとしては“俺達、ここからだよ”という気持ちのほうが全然強いんですよ。今回のアルバムも1stアルバムみたいな感覚で作ったし、“もう1回、スタンダードをしっかりやろう”という感覚もありました」
――デビュー15周年を経て、新しいスタートを切ったと。
オカモトショウ「フンドシを締め直して、ここから日本一、世界一を目指します! 俺らはもっともっとデカい会場でやれるはずだし、OKAMOTO'Sみたいなバンドが国民的にならないとダメじゃない?みたいな気持ちもあるので。だって俺ら、カッコいいですから」
(取材・構成/森 朋之)
OKAMOTO'S(オカモトズ)/オカモトショウ(Vocal)、オカモトコウキ(Guitar)、ハマ・オカモト(Bass)、オカモトレイジ(Drums)の中学からの同級生4人によって結成。東京都出身。世界に通用するアーティストである岡本太郎から名前を拝借し、全員が「オカモト」姓を名乗っている。音楽性はロックを中心に多岐にわたり、各年代の音楽の旨みを90年代生まれの新しい感性で抽出、解釈し表現している。SUPER EIGHTや菅田将暉、DISH//など様々なアーティストのプロデュースや楽曲提供、映画やドラマの劇伴制作なども手掛ける。また、各メンバーが独自の活動を行っていることも特徴的であり、その活動は各自のソロでの音楽活動、ラジオDJや番組MC、他アーティストのサポートなど、多岐にわたる。現在、OKAMOTO’Sとしては約8年ぶりとなる、47都道府県ツアー「OKAMOTO'S 15th Anniversary FORTY SEVEN LIVE TOUR -RETURNS-」を開催中。2025年1月22日にはデビュー15周年を記念した10枚目のアルバム『4EVER』 をリリースした。