「ジャニーズ幹部の妻」としてのブランド
「MORE」(22年11月15日配信)では、井ノ原家では勉強より子どもたちのやりたいことが優先で、成績も中の下くらいなら許すとも明かしている。さらに、自身の母親の教えにならい、本人が決めたことなら応援するという立場で子育てしていたと語っている。また、「美ST ONLINE」(22年2月22日配信)では、昔共演した同世代の女優がテレビで活躍している姿を見て、葛藤した時期もあったと明かしていた。そんなある日、息子と口論中に「ママだって仕事したいよ」とつい漏らしてしまうと、息子から「ママ、仕事していいよ。学校から1人で帰れるよ。何でもできるから大丈夫」と言われたという。そこでわれに返り、自分がいないと生きていけない子どもが目の前におり、この時期は二度と戻ってこないのだから、子どもたちと一緒にいたいと改めて実感したと話していた。
仕事と子育てとの葛藤など、母親としても経験を積んだ瀬戸だけに、母親役を演じるにあたっては、より深みや説得力が増すかもしれない。一方で、復帰にはもうひとつの見方もある。
「瀬戸の場合、ジャニーズ幹部の妻というブランドがあり、表に出なくても存在感がありました。しかし、旧ジャニーズ事務所の性加害問題が社会問題化すると、夫の井ノ原氏は幹部として矢面に立たされました。23年に行われた会見では、騒然となる会場で『こういう会見の場は、全国に生放送で伝わっておりまして、小さな子どもたち、自分にも子どもがいます』『ルールを守っていく大人たちの姿をこの会見では見せていきたいと僕は思っています』と記者たちをたしなめる姿が批判を浴びたこともありました。SNSなどでは、『子供をダシに使うな』と厳しい声も目立ち、好感度の高かった井ノ原氏にとっては逆風が吹きました。その点を考えると、旧ジャニーズ幹部の妻というだけでは、安泰とは言えなくなってきた。本格復帰につながったもうひとつの理由かもしれません」(前出の記者)