沿道の人たちに手を振りながら皇居外周をジョギングする皇太子時代の天皇陛下。若い頃から運動は欠かさない=2015年02月25日、東京都千代田区

 愛子さまは今春に大学を卒業し、社会人と公務を両立させている今も、お休みの日などの限られた時間を見つけては運動を続けている。飛んできたボールを最後まで追いかけて、粘り強く打ち返されるのが、愛子さまのスタイルだ。

 佐藤さんは、大学の硬式テニス部の監督も務めているが、愛子さまは大学のテニス部と同じぐらいハードに動かれるという。

 周囲が暗くなり、ボールが見えるだろうかと心配になるが、ニコッとほほ笑んで元気な声を返される。サーブの練習を希望され、“特訓”が、なかなか終わらないこともあるという。

 穏やかな愛子さまのどこにそのような体力が残っているのか。その「若さに」いつも圧倒されると、佐藤さんは楽しそうに振り返る。

JR那須塩原駅に到着したご一家。愛子さまは勤務と公務で忙しい生活のなかで、時間をみつけてはテニスなど運動をして身体を動かしている。テニスでは、大学のテニス部と同じくらいハードに動かれているという=2024年9月12日、栃木県、地元の奉迎者提供

皇室の方々は、ふつうの人ならば表情に出してしまう時でも、ぐっと堪えなければならない場面もおありでしょう」

 気持ちのいい汗をかくことでリフレッシュしていただきたい、という思いとともに、目の回るようなスケジュールで公務に臨まれる体力もつけていただければ嬉しい、と佐藤さんは話す

 天皇家の内親王として、また若い世代の皇族として、愛子さまが公務や祭祀に臨む場面はこれからますます増えてくる。そうした場面に耐えうる体力づくりも重要な時間に違いない。

(AERA dot.編集部・永井貴子)

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