東京公演初日、「Cry out」でその盛り上がりはクライマックスに。左から、阿部亮平、向井康二、目黒蓮、佐久間大介、深澤辰哉、渡辺翔太、この公演から復帰した岩本照、宮舘涼太、ラウール (撮影 岡田晃奈)

 が、ふと真面目な顔になった向井が、「マジでさ、俺、前半、照兄と向かい合わせのシーンが多いからさ、ちょっと泣きそうやったもん。照兄おる!って」とやや目元をうるませながら明かすと、再びちょっと泣き笑いのような顔になった岩本。

「不思議な感じなの。『照、見てるー?』っていう配信見てたから、今日はこっちにいるっていう」と、自身が休んだ福岡公演でおこなわれた、公式YouTubeチャンネルでの生配信に触れ、その気持ちを明かした。

 深澤が「どう? ステージ立ってみて」と、宮舘涼太が思わず「プロデューサー?」とツッコんでしまうような質問を投げかけると、「Snow Manのファンってあったかいなあって」と笑みを見せる岩本。すると深澤がなぜか自慢げに「あー、あのね、ほんと、そうなのよ。うちのコたちみんなあったかいのよ」と返し、阿部が「みんな(ペンライト)黄色にしてくれてね」と言葉を添える。“うちのコ”と呼ばれたファンたちは幸せそうな笑みを漏らし、あたたかい声が再びドームを包んだ。

 向井は終盤の盛り上がり曲「Cry out」でも、昨年のドームツアーから岩本の“お約束”となりつつある、“黒タンクトップを破って上裸になり、筋肉美を見せつける”パフォーマンスを真似て、岩本への愛を爆発させる。

 岩本不在の福岡公演ではそのお腹に「照」と描いて“代役”を務めようとしたというが、東京公演では、上裸になってから岩本の隣に並んで同じポーズを取り、岩本がツアーに帰ってきた喜びを文字通り全身で表現して、岩本と会場を笑わせ、湧かせていた。

 そして本編も残すところあとわずかとなったとき、マイクを握った岩本が「みんなのおかげで9人揃って東京に返ってくることができました!」と改めて報告。

「これも自分たちのことのように盛り上げてくれて、たくさん愛をくれているみんなのおかげ」という言葉に続いたラスト1曲は、「Dear,」。

「君が僕を見つけてくれたから」「このステージに立てているよ」「いつもこれからも心からありがとう」――このドームツアーで初披露され、来年1月22日発売のベストアルバム「THE BEST 2020 – 2025」に収録される楽曲には、Snow Man9人からファンへのメッセージとしか思えない言葉の数々が紡がれていた。

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