
韓国の5人組バーチャルボーイグループ「PLAVE(プレイブ)」。バーチャルでしか表現できない演出で高い人気を誇り、近く日本に本格進出する。彼らが描く未来とは。AERA 2024年12月16日号より。
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PLAVEは、K-POP市場でも頭角を現している。8月に配信したデジタルシングル「Pump Up The Volume!」は韓国最大級の音楽配信サービス「MelOn」のTOP100チャートで1位に。同チャートでは過去に人気ガールズグループaespaの「Supernova」やILLITの「Magnetic」などが1位を獲得しているが、24年に同チャートで1位を獲得した男性グループはPLAVEが初となる。
わずか1秒で“転換”
5人の強みの一つが、バーチャルでしか表現できない演出だ。リーダーのイェジュンが、
「音楽番組でも空を飛んだり、雲を通って別の場所に移動したり……。そんなかっこいいステージを作ることもできるんです」
と胸を張れば、
「ステージで着替えるときも、1秒あれば大丈夫です!」
とハミンがちゃめっ気たっぷりに応じる。なめらかで繊細なバーチャル技術、そしてエモーショナルな楽曲にモーションキャプチャー技術を駆使したダンス。そのすべてがかけ合わさり、PLAVEの音楽につながっている。
韓国のバーチャルアイドル界を背負う5人は、HYBE JAPANと提携し、近く日本に本格進出する。10月に出演したガールズアワードを振り返ってハミンは言う。
「とてもたくさんの方に見ていただけてうれしかったです。日本はもちろん、世界で認められるようなアーティストになりたいし、歌手を夢見る方々に夢を与えて憧れられる存在になりたいんです」
ジャンルを超えて魅了
メンバーや韓国のバーチャルエンターテインメント企業「VLAST(ブラスト)」CEOのウィリアムさんは、「壁を取り除きたい」と何度も口にした。ゲームやアニメ、漫画が好きなファンがバーチャルアイドルやVTuberを愛するようになったように、K-POPファンにもバーチャルアイドルを好きになってほしい。その境界線を広げることが使命でもあるという。