
28日放送の「この世界は1ダフル」(フジテレビ系・午後9時)は、雑誌の名編集者、一流弁護士、人気ウエディングプランナー、脚本家など、さまざまな世界で活躍する一流たちが見聞きした“人生で1番スゴい話"、すなわち“1ダフル(ワンダフル)なエピソード"を紹介するバラエティー番組。ゲストにプロフィギュアスケーターの浅田真央がVTR出演。2014年に開催したソチ五輪で世界中が見守った伝説のフリーを、貴重映像と共に振り返る。過去、彼女について、特に読まれた記事を振り返る(この記事は「AERA dot.」に2024年6月17日に掲載されたものの再配信です。本文中の年齢、肩書等は当時のもの)。
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ステージ上のシャンデリアがゆっくりと上昇すると、プレミアムな浅田真央のアイスショー「everlasting33」が開幕した。
「everlasting33」(6月2~16日、立川ステージガーデン)は、「浅田真央サンクスツアー」「BEYOND」に続く、浅田プロデュースによる3作目のアイスショーだ。
「浅田真央サンクスツアー」「BEYOND」は選手時代のプログラム使用曲を中心に構成されていたが、「everlasting33」のセットリストにアマチュア時代のプログラム曲は一つもない。浅田が選び抜いた31曲がシアターオーケストラトウキョウによって奏でられ、約120分間のショーを豪華絢爛に彩る。
また、「everlasting33」の最大の特徴は“劇場型アイスショー”であることだ。浅田とカンパニーメンバーは、ステージから張り出したリンク上で滑る。
ショーはTVアニメ「天空のエスカフローネ」の曲である荘厳な『Dance Of Curse』で幕を開け、クラシックやポップス、ミュージカル、映画と多分野から選ばれた名曲が怒涛のように続く。
幼い頃に習っていたバレエに対する浅田の深い造詣が感じられる前半を締めくくるのは、『タイスの瞑想曲』に乗り、柴田嶺と共に披露するエアリアルだ。浅田は公式プログラムのインタビューで、エアリアルの練習初日に気分が悪くなり、以降は梅干しを食べて練習に臨んだというエピソードを明かしている。本番ではそんな苦労を感じさせず優雅に宙を舞う浅田に対し、観客から漏れた心配の声は、曲が終わるころには感嘆のため息へと変わっていった。
さらに浅田は、約5年続けているというタップダンスを、師であるHideboHと共に披露する。フレッド・アステアへのオマージュを込めた『トップ・ハット』と『ロック・アラウンド・ザ・クロック』に合わせ、軽やかに音を響かせた。
また浅田は、振付師・ダンサーのSeishiroと共に、『地球儀』(米津玄師)に乗せた陸上でのダンスもみせた。素足で踊る浅田の姿は新鮮で、競技から離れた後、世界を広げてきた今までの道程が感じられた。