1959年に開館した国立西洋美術館本館は、フランス政府から寄贈返還された松方コレクションを中心とした絵画・彫刻を収蔵、展示するために上野公園内に建てられた。この本館の基本設計を行ったのが近代建築の三大巨匠のひとりである建築家ル・コルビュジエだ。国立西洋美術館はその後、新館建設などの増改築を繰り返したため、開館時の原型を失っている部分があるが、それでもなお、四角い螺旋型の本館は、彼が美術館の理想とした形式で、このスタイルのル・コルビュジエ設計の美術館はインドの2館とここ上野にしか存在していない。

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