沖縄県宜野湾市にある米海兵隊普天間飛行場に駐機する米国のMV-22Bオスプレイ輸送機=2023年9月6日(写真:AP/アフロ)
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 米大統領選でドナルド・トランプ氏が勝利を収めた。日米関係、経済のゆくえはどうなるのか。池上彰氏と佐藤優氏が語り合った。AERA 2024年11月25日号からテーマごとに抜粋してお届けする。

【図表を見る】第1次トランプ政権時の対日関係はどうだった?

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【日米関係、経済のゆくえ】

池上彰:トランプ氏は、世界中からの輸入品に関税をかけると言っていますよね。でもそれを全部真に受けちゃいけないんですよ。かなりブラフ(はったり)で、すべて取引なので、最初にふっかけておいて、相手をびっくりさせて、じゃあ具体的に話を詰めようかっていうところで、関税を高くかけると言いながら、それ以外のところで利益を得ようという、こういうことをこれからやっていくんだっていうことですよね。だから、日本の製品に10%かけるぞと、こう言いながら、実際にはそれ以外のところで、例えば関税は10%にしないけど、その代わりに在日米軍駐留経費負担をもっと上げろとか、もっとアメリカ製の武器を買えとか、そういう交渉というか取引をしてくるという可能性もあるだろうと思うわけです。

乱暴だけど理屈は通る

佐藤優:私は関税に関しては、自動車はかけられると思っています。客観的に見てみれば、日本がやってることは安倍政権からの為替ダンピングです。裏返すと、為替ダンピングしているから、円安で移民も入ってこないわけです。こんな国で働いていても仕送りできませんから。この状況の中でトヨタが空前の利益をベースで上げているのは、第三者的に見てもおかしい。為替ダンピングを国としてやっているような国の製品に対して一定の関税をかけるのは当たり前、そうじゃないんだったらアメリカに出てきて生産しろ。トランプ氏って乱暴なんだけども、客観的に見てみると理屈は通るんです。

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