やはり本命校の前に1月は「お試し校」として、受けた方がいいのだろうか。
「模試と本番とでは雰囲気がまるで違います。経験のためにも1月校は受けるべき。『志望校のために受験をする』ということを意識して、安全校と実力相応校、2校受けるのが理想です。不合格だったとしても必要な課題を見つけられれば受験した意味は大きいです」(石井さん)
必ず過去問に目を通す
受験する学校を決めたら、志望順位が低くても必ず過去問に目を通すことが肝心だ。偏差値に余裕があっても、ぶっつけ本番で臨めば不合格になる危険性が高い。
「問題の構成や時間配分も確認しておくといいですね。学校によっては4科すべて100点のところと、社会と理科が50点のところがあります。点の取れる科目と照らし合わせて、併願校はより合格の可能性が高い学校を選ぶといいでしょう」(安田さん)
では、具体的にどのように併願を組んだら良いのか、石井さんに第1志望校を軸にした併願パターンを指南してもらった(※青山学院以外は、すべて2月1日受験と想定。同じ学校でも、試験の日程によって偏差値が異なるので要注意)。
まずは男子校の芝(日能研偏差値61)が第1志望の場合。
「高輪、獨協のほか、世田谷学園は雰囲気に共通するところもあり、併願する受験生は多いです。1日午後に獨協(54)や佼成特奨(54)、2日は世田谷(57)、獨協(50)。算数が得意ならば午後に高輪の算数1科(61)もいいでしょう」
偏差値上位層が本命として狙う駒場東邦(65)の場合はどうだろう。
「午後受験への移動のしやすさもあり東京都市大学付属の併願が多いですが、神奈川在住だと共学ながら神奈川大学附属の併願も増えています」
のびのびとした校風が似ている栄光学園(鎌倉市・67)との併願も多いが、両校ともに難関校なので、1月校や午後入試で合格をとることが肝心だ。2日に本郷(65)、桐朋(63)、攻玉社(62)、城北(57)などを組み込んでみよう。
女子校は男子校と比べて選択肢が多い。第1志望が鴎友学園女子(62)の場合は「1月は女子校であるさいたま市の浦和明の星女子(64)や淑徳与野(60)など、女子校を併願にして本番に備えてみましょう」