ティアラはもともと天皇の「由緒物」。それを明治天皇以降、歴代天皇が皇后に「お貸し下げ」してきた。
皇后が着用するティアラは複数あり、そのなかには平成の時代に皇后が故・秩父宮勢津子さまから譲り受けたティアラもある。
令和の即位の儀の祝宴「饗宴(きょうえん)の儀」や即位の祝賀パレード、今年の新年祝賀の儀では、雅子さまは通称「第一ティアラ」と呼ばれる宝冠を着用していた。
そして、今回の英国訪問での晩餐会で、雅子さまの笑顔とともにあったのは、皇后の「第二ティアラ」だった。
この「第二ティアラ」は、平成の皇后(今の上皇后さま)も海外での晩餐会で、たびたび着用されている。1998年の英国とデンマークの訪問、2000年のスウェーデンやオランダの訪問での晩餐会の写真では、上皇后さまの頭上に、美しく繊細な細工がなされた「第二ティアラ」が輝いていた。
まるで花の冠のような繊細な細工にダイヤモンドがあしらわれた豪華さに、目が奪われる。
(AERA dot.編集部・永井貴子)