陛下が晩餐会で、大阪万博で見た「月の石」などを語った点にも注目した。プライベートを語ることをためらわない姿勢で、歌会始で愛子さまのことを詠み続けた雅子さまにも通じるという。大正天皇研究の第一人者として、原さんはこう語った。
「大正天皇は葉山や日光の御用邸で1、2カ月も滞在し、ヨットや馬に乗るなど、プライベートを重視しました。令和が大正みたいになると、平成との違いがはっきりしてきます」
ただし、新しい道を進もうとすれば、バッシングも起こりやすい。「意図を理解してもらうためにも、肉声で国民に語りかけるべき」と、雅子さまの記者会見復活を提案する。
雅子さまの思いを雅子さまの口から聞く。待ち望んでいる国民は多いはずだ。(コラムニスト・矢部万紀子)
※AERA 2019年6月10日号より抜粋