軽井沢でのご静養中、ホテルで飼われている大型犬に触れる悠仁さま=2008年5月3日、長野県軽井沢町、代表撮影

「皇族にもプライベートはある」

「皇嗣である秋篠宮殿下は、天皇陛下が皇太子だった時の仕事を引き継ぐことに加えて、宮家皇族として関わってきた公務もできる限り務めたいというお考えなので、相当忙しい日々をおくられています。一方で、皇族にもプライベートはあるので、それは尊重してほしいというお気持ちが強いようにお見受けしています。皇族に対して、公務中のお姿だけでなく、素のお人柄に触れたいと願う人もいる中、いかに皇族としての姿勢を保ちつつ、ロボットではない生身の人間としての共感を集められるか。その最適なバランスを時代に応じて模索することが求められています」

 悠仁さまの素顔が垣間見えた瞬間として記憶に新しいのが、2022年の筑波大学附属高校の入学式の日の一幕だ。式の直前、初めて一人で取材を受けた悠仁さまは、報道陣から「新しい制服はいかがですか?」と問われ、「(私服通学なので)スーツなんですけれども……」と焦りをのぞかせながら懸命に応じた。

 山下氏は、このような「自然体のお姿からにじみ出る親近感」こそが、悠仁さまの園遊会デビュー成功の鍵だと考えている。

「愛子内親王殿下は初めての園遊会での緊張を正直に表現し、ほほえましく受け止められました。悠仁親王殿下も『将来の天皇として威厳を示さなければ』などと気負う必要はありません。“地位が人を作る”ということわざのとおり、これからさまざまな経験を積む中で、国民から信頼、敬愛される天皇像を見いだしていかれればいいと思っています」

 半年後の園遊会の注目ポイントは、悠仁さまの「18歳らしさ」なのかもしれない。

(AERA dot.編集部・大谷百合絵)

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