【12人のジョッキーが一斉に騎乗停止処分!】

 油断騎乗や無気力騎乗は八百長につながりかねないため、日本でも海外でも厳しく戒められている。だが13頭立てのレースで12人の騎手が騎乗停止処分を受けることはどこの国でもなかなか見られないだろう。

 今年3月にアイルランドで行われたオールウェザー16ハロンの長距離戦は、17歳のケビン・ヒーリー騎手が騎乗した伏兵レッキングボールポールが大逃げを打ち、最後まで後続を寄せ付けずに15馬身差で圧勝した。中長距離のレースでは国の内外を問わず稀に見られる光景ではあるが、この結果を受けて主催者側は2着以下の12人のジョッキーに対して5日間の騎乗停止処分を下したのだ。

 処分を受けた12人に緩慢な所作があり、着順に影響を与えたとの判断がなされたのだろうが、これほどの大量処分は少なくとも日本では皆無。実際に人気薄でG1を逃げ切った例として知られるテイエムプリキュアのエリザベス女王杯やイングランディーレの天皇賞(春)でも、後続の騎手におとがめはなかった。恐らく今後も同様の事例は起こらないだろう。

 競馬にはギャンブルという側面がある以上、公正かつ安全な実施は絶対だ。調整ルームやスマホ制限などが現代にそぐわないのであれば、それは議論を重ねたうえで改正されるべき事柄であり、ルールとして存在する以上は破れば罰則があるのが筋だろう。レース中の暴力行為や油断騎乗なども含めて、ジョッキーやファンたちが安心して楽しめる競馬開催を関係各位にはぜひお願いしたい。

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