不倫を認めて謝罪し、国会議員を辞職した宮崎謙介氏
この記事の写真をすべて見る

 斎藤元彦前知事が県議会から不信任を突き付けられ、失職したことに伴う兵庫県知事選は大混戦模様。事前の立候補予定者説明会には、意外な人の名前があった。

【写真】パワハラ疑惑が嘘みたい? 有権者とにこやかに握手する斎藤前知事

 10月18日に開かれた兵庫知事選(10月31日告示、11月17日投開票)の説明会には、既に出馬表明した予定候補者7人に加えて、立候補を検討する6人の陣営関係者、計13陣営が出席した。今後も立候補者は増える可能性があり、かつてない大混戦模様だ。

 出直しで再挑戦する斎藤氏の陣営からは、説明会に「斎藤」と名乗る人物がやってきた。取り囲んだ記者には「斎藤氏の親族」と話したという。

 ほかに出馬表明しているのは、共産党が推薦する医師の大沢芳清氏、尼崎市前市長の稲村和美氏、維新を離党した参院議員の清水貴之氏、加西市元市長の中川暢三氏、元経済産業省官僚の中村稔氏、レコード会社社長の福本繁幸氏の6人だ。

 このほか説明会に出席した陣営には意外な名前があった。元衆院議員の宮崎謙介氏だ。

 京都3区が地盤で衆院議員を2期務め、妻は元衆院議員でコメンテーターの金子恵美氏。宮崎氏は2016年に週刊文春で「不倫疑惑」が報じられ、事実を認めたうえで議員辞職し、現在はテレビのコメンテーターなどとして活躍している。

「説明会に出席した宮崎氏の代理人という人は、マスコミに囲まれて宮崎謙介氏の代わりにきたと認め、『説明会を聞くためにきた』と言っていた。代理人は宮崎氏の職業欄に、『テレビコメンテーター』と書いていたので、気づいたマスコミが慌てた様子でした」(兵庫県関係者)

 宮崎氏は9月に、自身のXに、

〈兵庫県知事の問題では公益通報制度が守られていたかどうかが大きなポイント。覚悟をもって告発した小さな勇気を、大きな権力で捻り潰したのだとしたら私は許せない〉

〈泉さん(房穂・元明石市長)と斎藤さん(兵庫県知事)の差は、圧倒的な民意の支持があるかないか。泉さんは時にパワフル過ぎたけどそれを上回る強烈な可愛げさえ感じる。斎藤知事は首長を辞めた後に道はなかなか開かれにくいだろう。潔さもなければ、他社(注:ママ)への想像力の欠如が絶望的〉

 などと斎藤氏の対応に疑問を呈するポストをしていた。

次のページ
宮崎氏の名前に維新が警戒する理由は