党首討論に臨む(左から)国民民主党の玉木雄一郎代表、公明党の石井啓一代表、立憲民主党の野田佳彦代表、自民党の石破茂総裁、日本維新の会の馬場伸幸代表、共産党の田村智子委員長、れいわ新選組の山本太郎代表=2024年10月12日、東京都千代田区の日本記者クラブ

 でも、選挙をする上では彼らに認めてもらわなければなりません。しかも彼らは、選挙を手伝ってくれる重要な支持者でもあります。

 公共工事の課題を聞くために、何度も建設会社に通いました。小さなことですが、私はスカートをはきませんでした。男性と同じくらい頼られる強い政治家像を見せようとしていたちょっとした努力なのですが、男性と対等に仕事ができることを示すために一生懸命でした。これは男性議員は踏まなくていいステップです。こういう点からも女性は男性と比べてハンデを背負っていると言えるでしょう。

 政治は男性がするものだという意識は、地方の自民党支持者に根強いと思います。そんな中で、女性議員は生き残るために、力強い姿勢を見せなければなりませんし、時には男性以上に思想を極端な保守に見せることもあるかもしれません。ただ、保守だからこそ女性が支持される流れは変わりつつあると思います。今回の総裁選で地殻変動が起きたと思っています。保守を掲げた高市早苗さんが全国の党員票を獲得して1位になりました。ですが、これからの総選挙を考えると、比較的右傾化した高市さんより、幅広い層から支持される石破茂さんのほうがいいのではないかと支持され、高市さんは僅差で敗れました。これからはリベラルな女性議員にもチャンスが回ってくる可能性が高くなることでしょう。

 ですが、一番の問題点は、そもそも女性が政治家になったり、リーダーになったりすることを受け入れられない男尊女卑の思想をもっている人がいることです。このような古い考えを捨て去るべく、優秀な女性を認めるところから始めるべきだと思います。

(構成/編集部・井上有紀子)

AERA 2024年10月28日号

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