各地で開催中の副音声付きのイベント上映会も大盛況だ。11月3日、池袋HUMAXシネマズでも開催予定。友近さんによる主題歌「ジャスト・アローン」の生歌唱も(撮影/小山幸佑)

――監督が特にこだわったところは?

西井 劇中に出てくる車、トヨタマークⅡですかね。広島の中古車屋さんにあるのを見つけて、交渉して借りてきました。走行距離を増やさないように陸送でトラックに乗せて持ってきてもらって。友近さんのドラマということで快く応じてくださって、金額的にもずいぶんお安くしていただきました。

友近 えーありがたい! これはその方にお会いしてお礼を言わないとだわ。

――制作費はどうやって集めたのですか。

友近(ともちか)/1973年、愛媛県生まれ。地元・愛媛でのリポーター業を経て26歳でNSC大阪校に入学。2003年「NHK上方漫才コンテスト」優秀賞、「NHK新人演芸大賞」演芸部門大賞など受賞歴多数。コンスタントに単独ライブを開催するほか、芸能生活50周年の水谷千重子、中高年プロアルバイター西尾一男などとともに全国を駆け巡る。(撮影/小山幸佑)

友近 プロデューサーが、愛媛にある私の後援会を通して賛同するスポンサーさんを集めてくれたんです。企業さんがたくさん手を挙げてくださったのは本当にありがたかったですね。愛媛はあったかい人が多いんですよ。

西井 ドラマの合間に登場するCMの企業さんたちですね。実際、かなり宣伝効果があったようで驚いている企業さんも多くて。

友近 喜んでもらえてよかったよね。

西井 はい。さらに友近さんご本人からも結構な制作費を入れていただいていまして……。友近さんは企画、主演、協賛ですね。ようやくプラマイゼロが見えてきたかな、くらいにはなってきたので、そこも本当によかったです(笑)。

泥臭いのが好き

友近 「やりたい!」って思ったら、何がなんでも実現させたいからね。西井くんもそうだと思うけど、お金を稼ぎたいとかではやってないんですよ。面白いことがやりたいからやるという。

西井 まったく一緒です。僕もその気持ちで動いていました。

友近 「Netflixでやればいいのに」と言う人も多くて。それはどう思う?

西井 僕、それは違うと思います。

友近 そやねん! フィルムエストでやるのがいい。私はこの手作り感が好きだし、泥臭いのが好きだから。

西井 YouTubeで誰でも見られるっていうところが一番よかったと思いますしね。これからも泥臭く、お高くとまらずにやっていきたいですね(笑)。

西井紘輝(にしい・ひろき)/1994年、兵庫県生まれ。関西大学社会学部卒業。2014年からYouTubeチャンネル「フィルムエストTV」を主宰。「友近サスペンス劇場」では脚本、監督、編集、美術、SE、主題歌「ジャスト・アローン」作詞など八面六臂の活躍を見せた。(撮影/小山幸佑)

――第2弾を、という声も上がっています。

友近 西井さん次第です!(笑)

西井 気持ち的にはやりたいんですけどね。あれ以来、西村京太郎さんの時刻表トリックの作品を見たりしちゃってる自分もいるので……。

友近 こんな構想もあります。カラオケの本人映像みたいな、どんな曲を選んでも私が出てくる「友近映像」というチャンネルを作って、そこで流れる昔風のいかにもなカラオケビデオを西井さんに撮ってもらいたい。

西井 アハハ! いいですね。僕は具体的に何っていうのはないんですけど、いつか海外のロケにも挑戦したいですね。ニューヨークで80年代っぽいものを撮ってみたいです。

友近 いいね~、それも一緒にやりたい! また夢が広がるわ(笑)。

(構成・ライター 大道絵里子)

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