左から水谷
左から水谷 豊(みずたにゆたか)/ 1952年生まれ、北海道出身。68年にドラマ「バンパイヤ」で初主演。以降、「傷だらけの天使」(74年)、「熱中時代」(78年)などに出演。2000年からはドラマ「相棒」シリーズが大ヒット。17年、主演映画「TAP THE LAST SHOW」で監督としてもデビューを果たした。寺脇康文(てらわきやすふみ)/ 1962年生まれ、大阪府出身。84年、「スーパー・エキセントリック・シアター」に入団し、俳優デビュー。94年、岸谷五朗と演劇ユニット「地球ゴージャス」を結成。映画、ドラマなど、幅広く活躍。2023年度前期のNHK連続テレビ小説「らんまん」への出演が決定している。(COVER STAFF 撮影/舞山秀一 ヘアメイク/浅見順子(WEST FURIE)スタイリング/斎藤真喜子 アートディレクション/福島源之助+FROG KING STUDIO 衣装協力 水谷豊/ピースクラウン、フレックスジャパン、(株)マルゴ、(株)フカシロ、INSpiRAL、JAEGER-LECOULTRE[時計]寺脇康文/TOYS McCOY PRODUCT、CASIO[時計])
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 俳優の水谷豊と寺脇康文がタッグを組む大人気長寿ドラマ「相棒 season23」(テレビ朝日・毎週水曜午後9時)の初回拡大スペシャルが、16日に放送。season23は、杉下右京(水谷豊)✕亀山薫(寺脇康文)の“黄金コンビ”が復活して3シーズン目。2クール放送で、たっぷり右京と亀山を楽しみたい! そんな初代の名コンビのふたりが復活したseason21の貴重なインタビューを振り返る(「AERA dot.」2022年11月30日配信の記事を再編集したものです。本文中の年齢等は配信当時)。

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 杉下右京(水谷豊さん)と亀山薫(寺脇康文さん)が初めてコンビを組んだ「相棒 警視庁ふたりだけの特命係」のスタートから22年。やがてドラマは「相棒」という国民的な人気の連続ドラマとなった。寺脇さんがドラマを離れて14年がすぎたこの秋、スタートした「相棒season21」では、薫が移住していたサルウィン(架空の国)から帰国。右京と薫の、ファン待望のコンビが復活した。その二人がドラマ「相棒」を語るスペシャル対談です。
 

──第1回で、実家が営む酒蔵の酒を手に挨拶にきた薫を、右京が冷たくあしらうシーンが印象的でした。当時のお二人の心境は?

寺脇:そうなんです。新潟ですから、うち(亀山)の実家は(笑)。

水谷:右京がなぜ警察で働いているかというと、事件を起こした犯人を見つけ出したいという正義感の一点のみ。それ以外の価値観って、そもそも持っていない人なんですね。だから亀山くんがお酒を持ってきてくれたから、よくしてあげようとか、そういうことが一切ない。え? そのシーンで、僕、目薬さしてました? そうでしたそうでした(笑)。「亀山くんも、過去の特命係のメンバーのように、長続きしないんだろうな」と思っている……そんな心境を想像しながら、目薬をさしていたと思いますね(笑)。

──22年も続く国民的ドラマになるという手応えは当時ありましたか?

水谷:2時間の警察もの、最初、そう聞いて台本を読んだんですが、これがすごくおもしろかった。ただ、いままであまり経験したことのないタイプのドラマでしょう。僕としてはどれだけ見る人に伝わるかは、未知数なところもありました。

寺脇:僕なんかは、こんなに長く続くとは夢にも思っていな……いえいえ、もちろんできるだけ長くやりたい気持ちはありましたよ。こんなに演じていて楽しいドラマもないですし。とにかく一作一作、全力でやろうということしかなかったですね。

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