と話す。ただ、裏金議員の選挙区をめぐる野党の候補者一本化に向けた調整は、15日とされる公示日までにどこまで進むのかは微妙な情勢だ。
野上氏は、石破政権の今後についてこう分析する。
「今回の衆院選で自公が辛勝したとしても、来年7月には参院選が控えている。それまでに自民党内にさらなるスキャンダルが噴出すれば、石破政権は持たないでしょう。ある首相側近は、支持率低迷を受けて突然辞任した福田康夫元首相を引き合いに出して、『石破政権は福田康夫型の短命政権に終わるだろう』と話している」
自民が健闘して意外な結末も?
混乱する自民党だが、これから選挙準備へと向かう同党の前衆院議員は、
「裏金議員の比例重複がなしとなると、対象となった議員たちは背水の陣で小選挙区で当選しようとするから必死になる。その分、比例復活のポジションが空くわけだから、惜敗率をよくしようと必死だ。当選できるかもしれないんだからチャンスなんだよね」
と話す。野党の動きについてもそこまでの警戒感は持っていないようで、
「共産党は立憲とかぶるところにも候補者をたくさん立てている。共産党にとっては小選挙区で候補者を立てないと比例の票も集まらないから必死だ。要するに野党は一本化できておらず、バラバラなんだよね。だから、メディアは『自民の大敗北』とかという記事を出しているけど、自民が健闘し、意外な結末になるかもしれないよ」
と前向きな様子だった。
27日の投開票後、政界はどのような勢力図になっているのか。
(AERA dot.編集部・上田耕司、大谷百合絵)