NPBの回答は…

 捕手が捕邪飛を捕らなかったプレーは、野球協約第18章 有害行為、第177条 (不正行為)に抵触しないか。筆者は、NPBに対して見解を聞いた。

 NPB広報室は、「推測で書かれている記事の内容につきましては、お答えいたしかねます。」と回答した。

 報道は「推測」だと断じた。率直に言えば、NPBもこうしたエスカレーションに困惑しているのではないかと思う。

 メディアで今回のプレーを賛美しているのは、管見の限りでは、デイリースポーツと東京スポーツだけのようだ。他のメディアは事実関係を伝えはするが、故意落球まがいの行為を賛美してはいない。判断が難しい、微妙なプレーだと認識しているのではないか。

 プロ野球関係者、アマチュア野球指導者、ライター仲間などに話を聞くと「あれは特別」と話す人がいた一方で「ちょっとやりすぎだよね」「子供に説明できない」という声もあった。

 本来、スポーツとは明確なルールによって仕切られる白黒はっきりした世界のはずだ。そこにグレーゾーンを混入させるのは、良いこととは思えない。

 引退する選手への「敬意の表し方」については、もっと深く考えるべきではないだろうか。

(広尾晃 スポーツライター)

暮らしとモノ班 for promotion
石破首相も大好き!鉄道模型ジャンル別人気ベスト3