――ボーカリストとダンサーとDJによって構成されていたTRF。結成当時、そんなユニット形態は例がなく、革新的な存在だった。
DJ KOO:TRFが始動した頃はDJやダンサーがメンバーにいるユニットは他におらず、小室さんに「ダンサーのSAMとDJのKOOちゃんもレギュラーメンバーだから」と言われた時はすんなり理解ができませんでした。周りのスタッフもついてこれない中、徐々に奇想天外なユニットのスタイルが認識されていった。そういう始まりだったからこそ、この年で新人ラップユニットとしてデビューするという悪ふざけを真剣にやってみたいと思いました。僕たちが長い間ダンサーとDJをやってこられたのは多くの皆さんのおかげです。支えてきてくれた方々がそれなりに年を重ねてきていて、そういう方たちを応援するのは僕たちのライフワーク。「いくつになっても鳴り止まないものを発信していけばいいんだ」というメッセージを受け取ってほしいです。
(構成/ライター・小松香里)
※AERA 2024年10月7日号より抜粋