DJ KOO(写真右):1961年生まれ。TRFのDJ、リーダー。大阪芸術大学客員教授。日本盆踊り協会特別芸術顧問。DJの存在を一般に認知させたパイオニア的存在/SAM:1962年生まれ。TRFのダンサー、ダンスクリエーター。青山学院大学ジェロントロジー研究所客員研究員。あらゆるジャンルのダンスをバックボーンに持つ(撮影/写真映像部・松永卓也)
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 TRFのDJ KOOさんとSAMさんが新ユニット「B.O.C」を結成した。「いくつになっても鳴り止まないものを発信していけばいい」と語る先に見る世界とは。AERA 2024年10月7日号より。

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――小室哲哉が作曲・編曲を手がけたデビュー曲のヒップホップナンバー「NARIYAMA NIGHT」には、「60過ぎてもストリート」というフレーズをはじめ、還暦を迎えてもなおエナジーを漲らせる意志が乗っている。

SAM:今年2月に武道館で開催したTRFのデビュー30周年ライブの準備をする中で、僕とDJ KOOが唯一ラップをする「FUNKY M」のような曲を新たに作りたいという話になりました。結局武道館には間に合わず、二人でユニットを組んで新曲を出すというポジティブな方向転換をしました。

DJ KOO:新たにデビューする気持ちがあったので、デビュー曲は僕たちの師匠であり恩人である小室さんに作ってもらいたかった。小室さんはTM NETWORKの40周年の活動でお忙しい中、とてもかっこいいトラックを作ってくれました。小室さんからLINEで「これからプリプロだから来ない?」と誘っていただき、スタジオにお邪魔しました。小室さんが作業する姿を後ろからずっと見ていたんですが、TRFが始動した30年前に小室さんの後ろ姿を見ていた記憶が蘇ってきました。でも出てくる音はとても新鮮でした。

目標はドーム公演

SAM:やるからには真剣に悪ふざけがしたい。とても高いハードルではありますが、ドーム公演を目標にしています。僕がアイドルグループをやっていた20歳くらいの頃によく一緒にクラブに行っていた吉川晃司くんがCOMPLEXとして5月に東京ドームでライブをやったことに刺激を受けました。ドーム公演が実現した際には僕とDJ KOOが上手と下手それぞれから登場して、吉川くんと布袋(寅泰)さんのようにステージ中央で握手をしたい(笑)。B.O.Cはそういう演出をやってみたいんです。

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いくつになっても鳴り止まないもの