ニクヨさん(撮影/大野洋介)

ニクヨさんは、著書『価値あるお金の増やし方』(KADOKAWA刊)で、人生を「経営」にたとえ、人生で判断をする時には「自分株式会社」を経営する社長になった気持ちで考えるとよいとアドバイスする。

「自分株式会社」で売り物になるのは「自分自身」。その商品や資源としての自分の価値を、どのように高めてどう売っていったらいいか、会社の「社長」として経営戦略を練り、経営判断を下さなければならない。

 だが、自分株式会社で働く「従業員」も自分自身なので、時には休んだり、おいしいものを食べたりしないと、操業はストップしてしまう。

 自分株式会社で長く働いて、いい経験をたくさん積み、会社や商品としての自分の価値を高めることが、社会に対しても一番還元できる「幸せな生き方」ではないかという。

「そう言っているうちに、いつか本当の意味で『社長』をやってみたいと考えるようになりました。と言っても、まだ具体的なプランは固まっていませんけどね」

 コラムニストやユーチューバーなどをしているのは、自分が学び経験したことを発信したり伝えたりすることで、誰かの役に立ちたいからだ。

「私は器用なほうではありませんから、これまでもたくさんの失敗をしてきました。そういう自分の経験が、誰かの気持ちがちょっとでも楽になったり、モヤモヤが解消したりする助けになればうれしい。それが社会への恩返しにもなると思っています。そのためにも、自分自身を常にアップデートしていかなければなりませんね」

(AERA dot.編集部 池田正史)

ニクヨさん(撮影/大野洋介)
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池田正史

池田正史

主に身のまわりのお金の問題について取材しています。普段暮らしていてつい見過ごしがちな問題を見つけられるように勉強中です。その地方特有の経済や産業にも関心があります。1975年、茨城県生まれ。慶応大学卒。信託銀行退職後、環境や途上国支援の業界紙、週刊エコノミスト編集部、月刊ニュースがわかる編集室、週刊朝日編集部などを経て現職。

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