ゆか「対して、男性が根負けするケースは?」

ひろ「性欲」

ゆか「また救いようのない回答だね」

ひろ「あとは争い事。リターンが大きいけどリスクも大きい作業。力仕事」
 

悪いのは自分じゃなくて社会かも

ゆか「収入があまり多くないけど、子供欲しい男性はどうするといいと思う?」

ひろ「『稼げる女性と結婚すればいい』が一般的に言われるけど、日本では稼げる女性は下方婚しないんだよね。同じくらいの経済力のパートナーと、社会福祉を使いながら暮らすのが良いのではないかと思ってるおいら」

ゆか「自分の周りでも、経済力が近いパートナー同士は、うまくいってる人が多いかも。前半は、女性も大黒柱になる覚悟持って、男性も主夫になるメンタルを養え、みたいな話?」

ひろ「違う。やりたくないことはやらなくていい。それを補う社会的システムが出来れば解決すると思ってる」

ゆか「ここでの『やりたくない』は、自分にとって不得意・苦手なことって意味かね」

ひろ「そそ。個人が、個人の欲望を追求しても成立する社会システムになってればいい」

ゆか「具体的には? 例えば、教育無償化などは生まれてから少し先の話なので、結婚して子を持っても、なんとかなりそうだと思える。一方で、産後まもなくから未就学児の間の社会システムについてはどうだろう」

ひろ「中国のモソ族のように、生まれた家で一生暮らす。夫は夜に来て朝に帰る。お互いの相性が悪かったら、通い婚は終わる。妻が生んだ子供は、祖母、姉妹、兄弟が家族で育てる。妻が稼いでたら、問題なく成立する」

ゆか「知人の台湾人から『離婚率が高いから女性はキャリアを捨てないで、子供はその親がみる』って話は聞いたことがあるな」

ひろ「今の日本でも法的には可能。文化的に許容しない人はいるかもだけど、そういう家族が増えてくれば、モソ族タイプの結婚でもいいし、はたまた核家族でもいいし、昭和的大家族でもいいし、好きなタイプを選べばいい。という社会になる可能性も、ある。その方が、幸福になる人数は増えると思う」

ゆか「現状からいきなりその状態になるのは中々想像できないけど、社会システムは移り変わるものだから、次の100年でどうなっているのかは、確かにあらゆる可能性があるね」

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