共感したあとに、「イヤな気持ちしたと思うけど、そういうときにたたいていいんだっけ?」って聞いて、子どもが「ダメ」と言う。そうしたら「じゃあどうしたらよかったと思う?」と質問して、「やめてって口でいったほうがよかった」とか話してくれたら「そうだよね、その通りだよ」って話します。流れ的には、そんな叱り方。
叱ったときに大事にしていること
大事にしているのは、正直に話してくれること。叱られるようなことをやったとしても隠さず、自分のやったことを認め、話してくれたら、そこは絶対にほめます。この前、お友達とおうちで遊んでいて、うちの息子が「こんなことしていたよ」と、お友達がこっそり教えてくれたんですよ。それは私に怒られることだった。
息子を呼んで「お友達に聞いたんだけど、それは本当?」と、標準語モードで聞いた。私に怒られるってわかっているんだけど「やった」と言ってくれたら、「本当のお話しをしてくれてありがとう」と言ってから、「絶対にそれはやってはいけないことだよ」って話しました。正直に話してくれたことに「ありがとう」、そして次にダメな理由を話すようにしています。
私は、自分のお母さんから怒られたことがほとんどない。それこそ子どもの頃、絶対怒られるだろうなというようなことをやっても怒られなかった。それは、私のお母さんが、私を信じてくれていた。それが伝わった。「アンタ、こんなことしたんやろ」みたいな疑いを掛けられたことは一度もなかった。正直でいてもらいたいからこそ息子には、自分のお母さんみたいにしたいなと思うところはあります。
関西弁から標準語にスイッチするのは、子どもを叱るときのクールダウンに効きますね。自分の怒りのコントロールの方法としては大きい。怒ったり、ひと通り怒った理由を話したりしたあとは、さらにそのあとのクールダウンとして、私のほうからも「ごめんね」を言うようにしています。
例えば「大きな声で注意してごめんね」とか、「さっきはママもイライラしてしまってごめんね」とか。「ごめんね」って口から出すと自分が落ち着いていくのがわかります。もちろん、私が謝る必要のない場合は謝らないですけど。自分がイライラしていて必要以上にきつく怒ってしまうときもあるから。
方言を変えるって私にとっては簡単なことだったから、クールダウンの方法として私はラッキーですけど、普段から標準語の方はどうするんだろう? ある意味、標準語の自分を憑依させているんで、標準語の方は“私は東京のカワイイ優しいママ”って、女優気分で憑依させるのはいいかも。キャラ変わってもいいくらいの気持ちで向かわないと、クールダウンなんてできないですよね。