
PTOの立ち上げからほぼ10年。久米さんは広報活動の重要性を実感している。
「活動して楽しかったことや困ったことを保護者に周知していくことが、ボランティア活動の生命線です。広報活動をキープしないと、『誰かがやってくれるもの』と思われてしまう」
子どもたちのために、保護者が何かを行っていることは、PTAでもほかの組織でも変わらない。参加者の負担はゼロではない。だが、自らの意思で参加する組織に切り替えることで、子どもたちに何が必要で、自分たちが何をどう行うか、考える機運が生まれた。PTAに苦しむ保護者たちに、道しるべになるかもしれない。
(AERA dot.編集部・米倉昭仁)
※AERA 2024年9月30日号より抜粋