掘井議員に、直接話を聞くと…

「私なりの見解を語ったつもりだ」

 発言の真意を聞くため、9月8日、加古川市内での国政報告会にやってきた掘井議員を直撃した。

「録音されたような話をしたのは事実だ。ただ、なんで録音があるのか。そんな話もあるという、私なりの見解を語ったつもりだ。情報は『こういう話もありますよ』と新聞記者から聞いた。私もそうも思えるなという意味で話した。私の真意でないような形で拡散しているとすれば、よくないと思う。斎藤知事から直接聞いたことはない。維新の県議からも聞いていない。話を聞いてきた人(Aさん)はいつも私の横を通り過ぎるときに『ちぇっ』と舌打ちして嫌がらせするような人。反維新の人で、印象操作だと思う」

 失言ではないのか、とさらに問うと、こう話した。

「失言、いや違います。ただ、誤解される発言ではあった。そこは反省している」

Aさんは「嫌がらせしたことない」と否定

 Aさんにこの発言を伝えると、こう話した。
「ニュースで斎藤知事のことが話題になり、維新が応援していたというので、興味があって初めて直接話をした。あまりに具体的な話なので、録音を聞きなおして、これはおかしくないかと思った。掘井議員に嫌がらせなんてしたことないです」

 掘井議員に直撃した翌日の9日、掘井議員の事務所から改めて文書でも回答があり、次のような内容だった。

「本件駅立ちにおける対応は、私が報道機関の記者間で飛び交う、いわば噂レベルの情報を、その旨の留保もせず、駅立ちの際に声を掛けてこられた質問者に対して発してしまったというものです。地元有権者の質問を無碍にせず丁寧に応えたいという思いのあまり、不適切な対応をした、その点は自覚し、強く反省しております。元県民局長含め私の発言内で名前を挙げてしまった方々に対して、心よりお詫び申し上げます」

(AERA dot.編集部・今西憲之)

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今西憲之

今西憲之

大阪府生まれのジャーナリスト。大阪を拠点に週刊誌や月刊誌の取材を手がける。「週刊朝日」記者歴は30年以上。政治、社会などを中心にジャンルを問わず広くニュースを発信する。

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