この詩を読み終え、「家族というコミュニティーの最小の単位の中にあって,このようなことを自然に学んでいけると良いと思っております」としたうえで、まだ3歳の愛子さまの「将来」について語られた。

「愛子が公務を始めるというのではなく,私たちがやっている姿を見せることも大切と考えます。3歳になりましたので,いろいろな意味で社会性を身に付けていくことも大切と思っています。

 言葉もかなり自由に出ますので,日常生活でのあいさつや,これはもう前からしておりますが,食事のときの「いただきます」,「ごちそうさま」など,また,何かしてもらったときの「ありがとう」という言葉などは大切と思っています」(皇太子殿下お誕生日に際し/平成17年より)

 詩「子ども」を引用しながら天皇陛下が語る愛子さまへの思いは、改めて私たちにも大切なことを示してくれている。

 天皇陛下、そして雅子さまからの愛情を注がれて育った愛子さまだが、天皇陛下の記者会見で語られる様子ではなかなかのアクティブな女の子だ。

「5年生から始めたバスケットボールクラブでは,初めての対外試合で他校を訪れ,他校の皆さんと試合を行ったり,初等科での試合の場合には,試合後は交流も行ったり,非常によい経験になっているように思います。

 また,この冬休みには,親元を離れて,初めてお友達とスキー合宿に参加するなど,お友達との活動の場も増えてきました。今回のスキーは愛子にとっては,3年近く前の春休み以来の久しぶりのスキーとなりましたが,たくさん練習し,少し上達したようで,本人にとっても,自信が付いたことと思います」(皇太子殿下お誕生日に際し/平成25年)

皇太子(当時)ご夫妻と卒業式に向かう、愛子さまと皇太子ご夫妻=2017年3月22日、東京都新宿区 代表撮影

 バスケにスキーの他、学習院女子中等科2年生の愛子さまは水泳も上達された。

「沼津の臨海学校では,約3kmの遠泳を泳ぎ切るなど,水泳は目覚ましく上達したようです」(皇太子殿下お誕生日に際し/平成28年)

 この頃から、天皇陛下の愛子さまへの接し方の変化が、記者会見の言葉から垣間見えてくる。

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愛子さまの希望に寄り添う天皇陛下