ヘンリー王子(39)とメ―ガンさん(43)が王室離脱してから4年半。何かと騒がしい2人と、イギリスのチャールズ国王(75)とウィリアム皇太子(42)との距離が広がりつつある。

【写真】バッキンガム宮殿のバルコニーから手をふるウィリアム王子とキャサリン妃

コロンビアを訪問したヘンリー王子とメーガン妃=2024年8月15日(AP/アフロ)
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 8月の南米・コロンビア訪問を終え、アメリカ・カリフォルニア州の自宅に戻ったヘンリー王子(39)とメーガンさん(43)。この渡航を2人は「大成功」と自画自賛しているが、コロンビア滞在中から批判が沸き起こっている。国民の3分の1が貧困ライン以下の生活をする国に、わずか4日間で約3億円もの警備費用を公費から負担させたというのだ。

コロンビア滞在への批判が噴出

 治安の悪化や政権のぐらつきが指摘されているコロンビアへの渡航をめぐっては、ヘンリー王子とメ―ガンさんは「コロンビア側の負担で高度な警備がない限り行かない」と押し切ったとされる。コロンビア政府は「2人がすべて支払った」と説明しているが、アメリカなどからも厳しく批判され、2人は慌てたのだろう。突然、コロンビアにプレゼントを贈る計画を発表。現地で2人がドラムをたたいた学校にドラムセット数台と学習教材などを贈るという。だが、これも「2人のプレゼントは常に現物支給」「けち臭い」とさらに批判を増幅させる事態となっている。

 さらに、「いったい何をしにコロンビアに来たのか」との疑問も出ている。ヘンリー王子とメ―ガンさんは現地で「ネットいじめ」のフォーラムに参加。コロンビア初の黒人女性副大統領フランシア・マルケス氏は、2人を「ネットいじめ」の専門家であると紹介したが、地元メディアは、「コロンビアでは『ネットいじめ』という言葉を聞いたことがない。副大統領の紹介は、国民の多くは意味が分からなかっただろう」と書きたてた。

 コロンビアの人々の冷めた視線には全く気づかなかったのだろう。ヘンリー王子とメ―ガンさんは訪問先でラブラブシーンを度々披露した。サルサダンスをした時には、メ―ガンさんは驚くヘンリー王子を引き寄せてキスをするなど、「王子から愛される私」を懸命に演出。これにもコロンビアの人は「何のために」と首を傾げたのだった。

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多賀幹子

多賀幹子

お茶の水女子大学文教育学部卒業。東京都生まれ。企業広報誌の編集長を経てジャーナリストに。女性、教育、王室などをテーマに取材。執筆活動のほか、テレビ出演、講演活動などを行う。著書に『英国女王が伝授する70歳からの品格』『親たちの暴走』など

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