お茶目な性格であることも知れ渡ってきた

「お腹の音」で舞台あいさつが中断

 天然というよりは、いい意味での“ポンコツ”っぷりを披露することもある。ある大物女優とのやりとりではこんなシーンがあった。

「映画『ラストマイル』の舞台あいさつで、満島ひかりの発言中に岡田のおなかがすごい音で鳴ってしまったんです。あまりの音に満島は笑って中断したほどですが、なんと後日行われた別の舞台あいさつで、また満島の発言中におなかが鳴ってしまったんです。まさかの2回目のハプニングに岡田は『いやもうやだよ! 本当にごめんなさい!』と顔をくしゃくしゃにし、赤面していました。これに満島は『(岡田は)癒やしです。ゆるキャラですよ』と話していましたが、これだけの愛されキャラは芸能界でもなかなかいないと思います」(スポーツ紙の芸能担当記者)

 一方、自身のインスタグラムでも独特の世界観を醸し出している。特に好評なのが、好きな食べ物を紹介するシリーズで、好きな食べ物とうれしそうな笑顔の写真に、「わたくしは〇〇が好きだ」との定型文が添えられている。これには「岡田と一緒にごはんを食べているような気分になれる」とファンをときめかせている。この“岡田構文”ともいえるシリーズ、ときに「わたくしはブロッコリーが好きと見せかけて、やっぱりラムが好きだ」など変化球を投げ込んだり、いきなり本人から返信コメントがついたり、ファンとの交流を楽しむ岡田の優しさとサービス精神があふれている。

演技力は多彩にして繊細

 そんな岡田について、芸能評論家の三杉武氏はこう述べる。

「岡田さんはその演技力も業界内では高く評価されています。2009年の『重力ピエロ』や『僕の初恋をキミに捧ぐ』といった実写映画化作品を成功に導き、その年の映画賞の新人賞を総なめにしたこともあります。その後もNHK大河ドラマ『平清盛』や『リーガル・ハイ』シリーズ、映画『告白』や『悪人』など数多くのドラマや映画、舞台作品に出演していますが、演じる役柄も多種多彩で、主役でも脇役でも存在感を放っています。おちゃめな性格に加え、確かな実力があるからこそ、共演者やスタッフからの愛されエピソードも多くなるわけです」

 端正な顔立ちと繊細な演技力、そして“ポンコツ”な素顔があいまって、より幅広い層から支持される役者となっていきそうだ。

(高梨歩)

著者プロフィールを見る
高梨歩

高梨歩

女性ファッション誌の編集者など経てフリーライターに。芸能やファッション、海外セレブ、育児関連まで、幅広いジャンルを手掛ける。活動歴は約20年。相撲フリークの一面も。

高梨歩の記事一覧はこちら
暮らしとモノ班 for promotion
新型スマホ「Google Pixel 9」はiPhoneからの乗り換えもあり?実機を使って検証