不祥事の再発防止策の発表前に頭を下げる鹿児島県警の野川明輝本部長(左から2人目)=2024年8月2日、鹿児島県警本部

 基本的にストーカー規制法違反事件では、実名報道はしていない(大麻所持容疑の外国人と放火容疑の男性は実名報道)。そして被害者が高齢女性だと、被害者の世代が見出しになる。さらに女性が容疑者の場合は職業が記され、被害者であっても「スナック女性従業員」などと水商売系である時は職業が記される。

……たったここ10日ほどの記録ではあるが、ストーカー事件報道の傾向としては見慣れたもののようにすら感じる。女性の年齢や職業や美貌は被害者になっても容疑者になっても「ニュース」になるのだ。

 ニュースの重さについて考えさせられる。オンラインで「自分の好みにあったニュース」が流れてくるのを流れるまま読むような時代、エモーショナルで刺激的な見出しのニュースのほうが読まれる。

 とはいえ、たとえば兵庫県の斎藤知事のパワハラを巡る「百条委員会」は、この国の一端が垣間見える事象だとは思うが、全国で報じ続ける内容なのかとも思う。

 ただ、斎藤知事を巡るあれこれで“良かった”のは、「百条委員会」のことをたくさんの人が知ったことだろう。選挙人には権力を徹底的に調査できる権利が保障されている。しかも証人として呼ばれたら欠席できないという罰則つきの規則がある。私は百条委のことを知りませんでした。斎藤さん、そういう意味で、ありがとう。

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鹿児島県警の闇の深さよ