自民党総裁選に立候補した小林鷹之衆院議員(左)とたかまつなな
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 9月12日の告示を前に、続々と出馬表明が続く自民党総裁選の候補者たち。そのトップバッターとなったのは、8月19日に立候補した小林鷹之衆院議員(49)だった。突如として現れた自民党の“ホープ”はどんな方向に日本を導こうとしているのか。弁護士だという妻との謎めいたプライベートとは――時事YouTuberのたかまつななが迫った。(本記事は9月1日にオンエアされたラジオ番組「PEOPLE〜たかまつななの政治家とだべろう〜」から一部抜粋して再構成しました。収録は8月10日に行われたものです)

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――自民党内で小林さんに期待する声が上がっていますが、どんな思いを託されていると感じますか?

小林:日本は国際情勢の中で非常に厳しい状況に置かれていますから、総裁選では骨太の議論をすることが期待されていると思います。私は国会議員の仕事を12年間する中で、その時々に先輩や同期、後輩と力を合わせてやってきたので、仕事を通じて人間関係をつくってきた自負がございます。そういう中で、一定程度の評価をしてくださった方がいると受け止めています。

――新聞でも、小林さんは政策通で、根回しが非常に丁寧だと書かれていました。自民党内での立ち位置についてご自身はどう感じていますか?

小林:いわゆる保守かリベラルかという指標で見ると、私は確実に保守のほうに入っていて、自民党の中でも保守のほうです。いわゆる中道右派というか。極端な思想を持っているわけではないですが、保守的な考え方の持ち主だと思っています。

――どんなところが保守だと感じていますか?

小林:一人一人の人間は、時に間違いを犯してしまうこともあります。それを素直に認めた上で、自分一人のちっぽけな理性や知性に頼るのではなく、できるだけ大勢の知恵に頼るために民主主義があると思っています。ただ、大多数も間違える可能性があります。これまで多くの先人たちが試行錯誤の中で積み上げ、時代の風雪に耐えてきた伝統や文化、慣習などに頼りながら、時代に合わないところを少しずつ変えていくのが保守だと思います。なので、保守の人の改革は、できるだけ少しずつ変えていく。その代わり、遠くを見据えて目指すべきところを把握し、手前から少しずつかじを切っていくイメージです。

――私はどちらかと言うとリベラルで、選択的夫婦別姓や同性婚などの政策を早く実現してほしいのですが、それは反対の立場なのでしょうか。

小林:賛成、反対という二分論ではなくて、一人一人の権利を守っていくことが重要だと思っています。それを実現するためのアプローチとして、例えばこれまでの日本の慣習を全て無視して、いきなり社会を右から左へ、左から右へというのは、一般論としてはあまり良くないと思っています。目指す方向性は議論すればいいと思いますし、できるだけ少しずつ社会を変えていくというスタンスです。

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たかまつなな

たかまつなな

株式会社 笑下村塾代表取締役。1993年神奈川県横浜市生まれ。若者の政治参加が専門。主権者教育と若者議会を広めるべく、時事YouTuberとして、政治や教育現場を中心に取材し、若者に社会問題を分かりやすく伝える。株式会社笑下村塾を18歳選挙権をきっかけに設立し、出張授業「笑える!政治教育ショー」「笑って学ぶ SDGs」などを全国の学校や企業、自治体に届ける。著書に『政治の絵本』(弘文堂)『お笑い芸人と学ぶ13歳からのSDGs』(くもん出版)がある。

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