安倍派議員の支援も多い高市早苗氏

「総裁選は裏金事件を争点にすべき」

 高市氏は、今は無派閥だが、かつては現安倍派の町村派に名を連ねていた。前回の21年の総裁選に出馬した際は、安倍元首相の「高市推し」で、安倍派から多くの推薦人を確保。全体では3位、国会議員票だけ見ると2位に食い込んだ。

 高市氏に1票を投じるというB議員は、こう話す。

「保守層から人気がある高市氏は、当然、今回の推薦人も安倍派がかなりの数を占め、ゆえに裏金議員も含まれます。当然、記者会見では裏金議員のことを聞かれるでしょうから、どう話すかは高市氏に任せるしかない」

 堀井氏を刑事告発していた上脇博之神戸学院大学教授は、こう話す。

自民党の処分が4月にあって、今になって堀井氏が特捜部に立件された。自民党の調査がまったくなってない証明でしょう。それを、『検察のような権限がないから自民党で調査するのは無理』なんていう総裁選の立候補者がいることにあきれるばかりです。自民党は政権政党なので、責任をもって国民が納得するまで調査すべき。総裁選でも裏金事件、政治とカネを争点にすべきです」

 再浮上した「裏金問題」への対応が、総裁選の行方を左右しそうだ。

(AERA dot.編集部・今西憲之)

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今西憲之

今西憲之

大阪府生まれのジャーナリスト。大阪を拠点に週刊誌や月刊誌の取材を手がける。「週刊朝日」記者歴は30年以上。政治、社会などを中心にジャンルを問わず広くニュースを発信する。

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