FIRE後に「ビジネスパーソンとしてやり遂げた」と思えるのと、「いけてなかったなぁ、もう思い出したくないな」と思うのと、どちらがいいでしょうか。誰しも答えは前者になると思います。とはいえ、体調不良などの理由がある場合は、すぐに退職すべきだと思います。「納得」より健康が最優先です。

4 生きがいの用意

  FIRE後の生活についても、多少は思い描いておいたほうがいいです。私の場合は父の介護や仕事の手伝いもありましたが、それ以外はのんびりしたいと思っていました。ところが、いざFIREしてみると暇で刺激がない生活を辛く感じました。FIRE前はのんびりしたいと思っていたのに、FIREするとのんびりが苦痛になったのです。

 幸い、宝島社さんから、出版オファーがあり、新たに集中できるものを得ました。その後も、2冊目、3冊目、4冊目と毎年出版オファーがあり、連載も大手メディアで3つ持たせてもらって、物書きという仕事で第二の人生を満喫しています。

 このように、私は結果的には生きがいを見つけることができましたが、できればFIRE前から、どう生きたいのか考えておいたほうが良いと思います。のんびり隠居するのは65歳以降でいいでしょう。それまでは、何を生きがいにするのか決めておくのが理想です。毎日、何をするのか時間を持て余すのは、意外とメンタルに悪く響きます。

 私がこの約4年間のFIRE生活を振り返っての結論として、FIREに必要なことは、「お金の準備」「家族の同意」「ビジネスパーソンとしての自分への納得」「生きがいの用意」の4つだけだと思います。先述のとおり、FIRE前に他にも多くの悩みや心配がありましたが、この4つ以外はFIREしてからでも何とでもなりました。多くが杞憂でした。このことは、改めて後日にでも書きたいと思います。

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