イラスト/西田ヒロコ
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個人投資家の桶井道(おけいどん)さんの連載「おけいどんの投資&適温生活LIFE」。今回のテーマは、FIREするために準備しておくべきことについて。4年ほど前に早期退職した「億り人」の結論です。

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 こんにちは、桶井 道(おけいどん)です。2024年6月から当コラム「桶井道の投資&適温生活LIFE」が始まり、6・7月は拙著からの引用記事でした。今回は寄稿となり、私の生の声をお届けします。

 この記事では、「FIREするために準備しておくこと4つ」について、FIREして約4年が経過する私の経験をもとに解説します。

 私は、2020年秋に、資産1億円+年間配当金(手取り・以下同)120万円をつくり、約25年間勤めた会社を早期退職して、FIREしました。それから約4年が経過し、資産1.8億円+年間配当金230万~240万円(2024年見込み)です。

 FIRE前はいろいろな悩みや心配があり不安を感じていましたが、約4年間を振り返りますに、FIREするために準備しておくことは4つだけでいいとの結論に至りました。そして、他の多くの不安は、FIRE後に何とでもなると断言できます。FIREのために準備しておくべきこと4つとは、次になります。

1 お金の準備

2 家族の同意

3 ビジネスパーソンとしての自分への納得

4 生きがいの用意

ひとつずつ解説していきましょう。

1 お金の準備

  FIREとは、FI=経済的自立とRE=早期退職を意味します。よって、お金の準備はFIREとは切り離すことができません。必要となる資産額は人によって異なりますが、少なくとも数千万円以上は必要となるでしょう。上述のとおり、私は資産1億円でFIREしました。その後も株式投資によって資産を1.8億円まで増やしています。

  そして、資産額を築くことだけではなく、「不労所得>支出」の体制を構築して、キャッシュフローをプラスにしておくことが理想です。キャッシュフローをプラスにすると、資産の取り崩しが不要ですので、必要な資産額のハードルを下げることができます。私はこれを株式からの配当金で得ています。今年は年間配当金230万~240万円の見込みです。これをさらに積み上げて、「配当金(不労所得)>支出」の体制を構築します。そうなれば、資産の取り崩しが不要であり、今好きでしている仕事をいつ辞めても安全圏ですし、たとえ株式相場が荒れて評価額(=資産)が減ろうとも、メンタルを保つことができます。ちなみに、両親からたびたび聞きますが、老後資産が十分にあっても、日々お金が減るのは不安になるようです。

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盲点はビジネスパーソンとしての納得感