2位に入った政治家は「鉄の女」の異名
2位に名前があがったのは、63票を集めた現外務大臣の上川陽子氏(自民党)。上川氏といえば、2018年7月、麻原彰晃こと松本智津夫元死刑囚をはじめオウム真理教の元幹部13人の死刑執行を命じたことで知られ、“鉄の女”の異名をとる。
アンケートのコメントには「法務大臣としての実績や、国際会議等で臆せず堂々とされている姿から」「英語に堪能で、胆力があり、世界のリーダーに伍していけそうだ」など、安倍内閣・菅内閣時代に務めた法務大臣、そして現在の外務大臣としての政治能力を高く評価する声が多く上がった。
前出の安積氏は、上川氏について「ハーバードの大学院に留学していただけあって、義理人情を重んじるというよりは、アメリカ的なドライさで職務を淡々とまっとうする政治家」としたうえで、こう語る。
「上川さんは、カトリック系女子中高一貫校の出身。カトリックは死刑反対の立場をとっており、過去には死刑執行命令を拒否した法務大臣もいるなか、(オウム真理教元幹部の死刑執行は)思い切ったなと感じました。ただ、自分の職務を果たす胆力がある一方で、自分の国家観を積極的に発信する姿は、あまり見受けられません。言われたことを忠実にこなすという意味で、どこか官僚的な印象も受けます」
アンケートでも「冷静沈着な判断力がある」「安定していて、理論的」などと堅実ぶりを評価するコメントが多く、政治不信が蔓延している今、“やるやる詐欺”ではない確かな実行力が、稀有な魅力に映るのかもしれない。