一方でトライアスロンやマウンテンバイク、飛び込み、オープンウォーターなど、競技者人口が多くない種目でも代表を出しており、大学がさまざまなスポーツに力を入れていることをよく示している。スポーツを満遍なく愛しているのだろう。ちなみにオープンウォーターとは川、湖、海、水路といった自然の水域で行われる長距離の水泳競技である。なお、日本体育大は「にっぽんたいいくだい」と読む。

◎JOCが発表した代表名簿をもとに集計。出身大学や高校、所属機関、競技団体などの資料から作成した。リザーブ、補欠は含まない。パラリンピックは含まない。

2位:早稲田大(30人)

   大迫傑(陸上・マラソン)、張本智和(卓球)、瀬戸大也(競泳)など著名なアスリートがいる。在学生(学部)には、上記の張本のほかに和田彩未(アーティスティックスイミング)、松本信歩(競泳)、池田瑞紀、垣田真穂(以上、自転車)、中山楓奈(スケートボード)がいる。中山は21年大会で銅メダルを獲得している。龍谷富山高校1年の時だった。今年、早稲田大スポーツ科学部に入学した。

 松本信歩は簿記、宅建、スペイン語検定など複数の資格を取得している。こう話している。「スポーツ以外の分野にも興味があり、スキルを身につけたいと考えたからです。宅地建物取引士の資格は、将来活用できればという期待から取得しました。また、スペイン語検定は、メキシコでの合宿中に英語がうまく通じず、現地の方々とコミュニケーションを取りたいという思いから、自ら勉強しました」(早稲田大競技スポーツセンターのウェブサイト 24年6月13日)

 なお、柔道女子の池田海実(スポーツ科学部 4年)は韓国代表、渡邊聖未(スポーツ科学部 19年卒)はフィリピン代表としてオリンピックに臨む。大学のグローバル化を示すものだ。

3位:筑波大(19人)

 21年大会から採用されたスポーツクライミング代表の森秋彩は、15歳で世界選手権に出場し銅メダル獲得した。22年に筑波大体育専門学群に入学。大学での学びについてこう話す。

「研究室は体育スポーツ哲学を選びました。教職を取っているのでまだ他の分野もたくさん学ぶんですけど、その中でも去年一番印象に残った哲学と倫理学を自分の経験と絡めて卒論にしたいと思いました」(スポーツ系ニュースサイトCLIMBERS」24年3月8日)

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